定期建物賃貸借とは

ていきたてものちんたいしゃく

平成12年3月1日改正施行された借地借家法38条で創設された。「定期借家」と呼ばれることも多い。
定期建物賃貸借は、期間の満了で確定的に契約が終了し、更新はなく、1年未満や20年を超える期間を定めることもできる。
この契約を締結するには、公正証書による等書面によってすることが必要で(同法38条1項)、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない(同法38条2項)。これを怠ると普通の借家契約になってしまうので注意が必要である。
定期建物賃貸借契約においては、契約期間が1年以上の場合は、貸主は期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に、借主に契約が終了することを通知する必要がある(同法38条4項)。この場合に正当事由は不要である。
なお、期間満了前に、引き続きその建物を使用することについて当事者双方が合意すれば、再契約したうえで、引き続きその建物を使用することは可能である。